難病(先天性気管狭窄症)を患って生まれた息子が、当時5歳(2014.4)の時の写真です。
生まれてから約2年間ずっと病院のベットに寝たきりで、手術を繰り返していた息子です。
約4年間ずっと気管切開(のどから気管にチューブを入れて呼吸)で声すら出なかったのに、4歳の時に無事抜管し、普通に家で普通に生活できるようになりました。
心肺停止も経験したのにここまでに元気になるとはまさに奇跡としか言いようがありません。
毎日息子と家で生活できることにとても幸せを感じています。
今回は「息子の人生を決める決断」についてお話させていただきます。
現在、息子は12歳(中学1年生)になります。
息子が生まれてからの闘病生活等を振り返りながらブログに書いています(現在5歳時を記載)が、5歳になるまで既に数々の「究極の選択」を経験しました。
全て息子の人生を決めると言っても過言ではない決断です。
主な選択は・・・
①生後4か月で息子の難病(先天性気管狭窄症等)判明時
☆「福岡で手術し、地元鹿児島の大学病院へ入院する」か「神戸のこども病院で手術し、そのまま入院する」かの選択
⇒リスクを最大限に考慮し、症例が多く実績のある「神戸のこども病院」を決断
②生後6か月で「気管」と「心臓」の手術後、呼吸困難を繰り返していた時
☆「気管切開をするかしないか」かの選択
⇒成長発達は大幅に遅れるが、息子の命を最優先し、「気管切開」を決断
③4歳で「気管切開」のまま幼稚園に入園し、抜管後、幼稚園で孤立してしまった時
☆「そのまま同じ幼稚園に通う」か「幼稚園を変更する」かの選択
⇒「幼稚園を変更する」決断
①②については、「息子の命」を最優先し、すぐに決断できましたが、③については本当に本当に迷いました。
療育センターの通所も決まり、幼稚園と連携しながら取り組んでいく話をしている時期のことでした。
幼稚園で既に孤立している息子を見て、
「このまま同じ環境で本当に息子の成長発達につながるのだろうか?」
「現時点で孤立しているのに、今後療育に取り組んでも幼稚園で今まで以上にお友達とコミュニケーションがとれるはずがない」
「思い切って幼稚園を変更して、新しい環境(メンバー)で1からスタートしたほうがうまくいくのではないか」
「でも、幼稚園を裏切るようなことになってしまう」
なぜなら、前のブログにも書きましたが、「気管切開の息子を受け入れてくれた唯一の幼稚園」だったからです。
園長先生を始め、幼稚園の先生方はハンディのある息子を常に配慮していただき、感謝しかありませんでした。
小規模の幼稚園でしたが、まるで家族のように居心地のいい安心できる幼稚園でした。
「そんなすばらしい幼稚園を変更してもいいのか」
「でも、息子が孤立しているのをこれ以上見てられない。」
そんな中でした、幼稚園のクリスマス会で子供たちみんなが楽しそうにしている中、息子が固まってしまって今にも泣きそうな顔をみた瞬間、私の迷いは断ち切れました。
「幼稚園を変更しよう」
「何より息子にとって今一番大切なことは何なのか」を考えて行動することが大事だと改めて気づかされました。
「息子の将来を考え、今できる最善の選択をする」
それが親としての責任ではないかと思います。
息子は当時4歳です。
まだ自分の考えをうまく伝えることはできません。
子供のことを何よりも一番わかっている親が、代わりに代弁することが必要です。
それが、今回「幼稚園を変更する」に至った経緯です。
先のことは誰もわかりません。
もしかしたら、幼稚園を変更して、結局不登校になるかもしれません。
(仮にそうなったとしても、それはそれで受け止めて次に進むしかないのです。)
その行動が「間違っている」「間違っていない」ではなく、「息子が苦しんでいるから、親として最善の決断をした」
自信をもってそう言えばいいのです。
結果、悪い方向にいっても私は後悔していなかったと思います。
悩みに悩んだ末、息子のためを思って決断したことだから。
子供の将来を決めるのは最終的に親です。親しかいません。
熱くなってすみません(笑)
なぜ私が子供の決断にここまでこだわるかというと、過去に大失敗をしているからです。
息子が生まれてまだ数か月の時(まだ病名も判明していない時です)ミルクを飲むとむせるので、田舎の病院へ入院することになりました。
息子は日に日に呼吸が苦しくなってきました。
原因もわかりません。
心配でしたが、入院しているから大丈夫だろうと心の底では思っていました。
だが、ある日・・・
息子が呼吸困難になりました。
そして、医師から耳を疑うような話を聞きます。
「当院には人工呼吸器がないので、大学病院へ緊急搬送します」
ありえません。
呼吸が苦しいのはわかっていたのに、人工呼吸器もない病院に入院していたなんて・・・
救急車で1時間かけて大学病院へ運ばれ、すぐに人工呼吸管理となりました。
「あのままもし間に合っていなかったら・・・」
今考えてもぞっとします。
改めてセカンドオピニオンの大切さを実感しました。
「もっと調べとけば良かった」
本当に大失敗でした。
「病院に入院してれば安心」
「先生が言うことは絶対間違いない」
その考えは間違いです。
子供のことを一番知っているのは、医者でも先生でも専門家でもありません。何よりも親なのです。
あくまでもアドバイスであって、最終的には親が判断し子供のために決断すべきなのです。
「息子の将来を考え、今できる最善の選択をする」
ただそれだけです。
子供がうまくいかない時はとことん悩んでください。
「子供の将来も考えた時、今、親として子供のためにできることって何なのか」
家族で徹底的に話し合ってください。
そして、必ず行動に移すことが大切です。
親が動かなければ、現状は何も変わりません。
子供の力ではどうすることもできないので・・・
(あくまでも幼少期に限ってのことです。小学校以降は自立へ向けた取り組みとなってきますので、また改めてお話しします。)
何もかもうまくいかなくなった場合、時には環境を変えてまた1からスタートすることもあってもいいのかなと考えています。
私の場合ですと、この決断が幸い「いい方向」に向かっていくことになります。
また今後のブログで時系列にお話しさせていただきたいと思います。
今までのブログと重複する部分が多々ありますが、皆様に伝えきれてなかった大事な部分になりますので、改めて書かせていただきました。
ちなみに朝4時から書きました(笑)
朝から熱くてすみません。