①闘病編

新たなステージヘ

初めての方はまずこちらをお読みください。(希望の星『わくわく日記とは』

1歳の誕生日を家族で祝って間もなく、息子はまた手術をすることになりました。
「鎖肛」の手術です。

息子は生まれた日にお尻の穴が塞がっている病気が判明し、大学病院で手術をしました。
その際、お腹に穴を空け、「人工肛門」を造っています。

その人工肛門に「ストーマ」と呼ばれる袋を取り付け、そこから便を出していました。

この「ストーマ」管理が本当に大変でした。
菌が入るといけないので、毎日取替が必要です。

肌が荒れるといけないので「パウチ」と呼ばれる粘土のようなもので「ストーマ」をくっつけていますが、取替に毎回とても時間がかかりました。

ミルクの量も増えてきたので、便もよく出ます。
定期的に便を取り除く作業も必要です。
息子も動きが活発にになり、うつ伏せになったりするので、たまに「ストーマ」が外れます。
外れたらまた1からやり直しです。

妻は看護師のため、こども病院の看護師さんとこのストーマ管理について熱心に取り組み、日々研究していました。

「1歳になったら手術して、人工肛門を閉鎖しようね」
そう先生から言われていました。

今回はその手術です。
内容は簡単に言うと「お尻に穴を空け、人工肛門を閉鎖する手術」です。

息子は細かいのも含めて、既に10回以上手術をしています。
今回は呼吸に関する手術ではないので、いつもの手術に比べると少し気が楽でしたが、やはり息子の体にメスを入れられるのは辛いです。

手術が始まりました。
妻と病院の待合室で待ちます。
3時間ぐらいだったと思いますが、長い時間に感じます。
なかなか落ち着きません。

手術は成功です。
先生から説明があり、ようやくほっとしました。

息子が手術室から出てきます。
いつもは麻酔効いていて寝たまま手術室から出てきますが、今回はうっすら目が覚めた状態で出てきました。

「よく頑張ったね」
今すぐ抱きしめてあげたいけど、手術の後なのでまだ我慢です。
まだぼーっとしているようです。

今回の手術で「人工肛門」管理は終わりです。
大変だったストマケアも、もう必要ありません。
次のステージ(排便訓練)に進めます。

メインの気管の病気も含め、まだまだ治療は続きますが、「何とか小学校に上がるまでには全て治してあげたい。」
一度人生のどん底を経験した私たちは、ゆっくりだけど、一つ一つ息子の病気が治っていくことだけで満足です。
だって、確実に前進しているのですから・・・

「入院が長引けば長引いた分、息子の成長発達が遅れる」という心配はありましたが、まずは息子の病気を治してあげることが最優先です。
もう呼吸困難で苦しんでいる息子は二度と見たくありません。

「気管の病気が治ったら、息子に楽しい経験をいっぱいさせてあげよう。それまでは我慢」
そう決めていました。

妻も次なるステージ(排便訓練)に向けて先生や看護師さんと早速、熱心に話しています。流石です。

いつも神戸から鹿児島に帰る新幹線で泣いていた私ですが、今回は違いました。
涙なんか出ません。
病気を少しづつ克服し、順調に育っている息子に確かな手ごたえを感じ、妻の頑張りに刺激されました。

「よし、いろいろ頑張ろう」
次の神戸行きもまた楽しみでした。

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