①闘病編

「世の中のパパへ」難病の息子パパより

初めての方はまずこちらをお読みください。(希望の星『わくわく日記とは』

難病を抱えて生まれた息子はこども病院で1歳になりました。
ゆっくりですが、確実に前進しています。

今日は熱いブログになると思います。
このブログを書いていると、当時のことを思い出し、ついつい熱くなってしまいます。
ご了承ください。
今、深夜4時です(笑)

「世の中のパパ、育児はママだけがするものではありません。夫婦で協力してするものです。」

こう言ってしまうとパパを敵に回してしまうかもしれませんが、私が難病の息子と12年関わってきて感じた個人的な意見です。
(もちろん協力して育児をされているパパもたくさんいらっしゃると思います。)

育児に関する悩みは人それぞれです。

・私の息子のように病気の子
・成長発達が遅れている子
・学校等でうまくいかず不登校の子

他にもいろいろな悩みがあると思います。

「俺は会社で頑張ってる。毎日忙しいから、子供のことぐらい嫁が考えるべき」
そう思っていませんか?

ママたちは子供と接する時間が多い分、ちょっとした子供のことでもパパが想像する以上に悩んでいます。
(男と女の性格の違いもありますが・・・)

子供が順調だといいのですが、どの家庭も育児で必ずつまづくことがあります。
そういう時にママたちは、独りで悩んでいることが多いはずです。
日々の声掛けや話をじっくり聞くだけでもずいぶんと楽になります。

うまくいっていない家庭はまずはそこから始めてください。
(私もついついできてないことも多いですが・・・)

私の妻は人づきあいが上手で、いつも明るく元気です。
でも肝心なことは他人にあまり言えません。

一方、私は人づきあいが苦手で、どちらかというと一人でいるほうが楽な消極的な性格です。
妻よりもっと肝心なことは他人に言えませんでした(笑)

でも、難病の息子を育てて私は変わりました。

息子が赤ちゃんの時、私は妻と息子を神戸のこども病院に残して鹿児島で一人暮らしていました。
私が神戸に行けるのは月に1回程度です。

息子の容体が悪化する中、鹿児島にいる私は妻からの電話を待つばかりで何もできない日々が続いていました。
愛する息子を妻に任せっきりで自分の無力さをずっと責める毎日でした。

前のブログでも書きましたが、看病している妻ではなく私が救急車で運ばれるという恥ずかしい出来事があったぐらい悩んでいました。(笑)

そこで悩みに悩んだ末たどりついた結論が、
「息子の看護はできないので、それ以外にできることをやろう。」

育児を夫婦で協力すると言っても、子供の世話を手伝うことが全てではありません。
ママの相談にのったり、解決してあげたり、できることはいくらでもあります。

私の妻は肝心なことは人に言えない性格でしたので、「汚れ役」を全て私が引き受けることにしました。
思ったこと感じたことを私が病院のスタッフに積極的に伝えることにしました。

病院のスタッフには本当にお世話になりましたが、人間ですので長くいると間違いやお互いの意見の食い違いなども必ず出てきます。
病院の先生や看護師長さん、看護師さんとのやりとりで何かおかしいと感じた時には私が直接話すようにしました。

特に手術前は、先生に今後のことも含めてしっかりと話し合い、わからないことや疑問に思った点は自分自身が納得するまで徹底的に確認しました。
(その代わりに前回のブログで書いたように自分でも事前にしっかり勉強しました。)

また、日々の息子の看護において、看護師さんに「こうしてほしい」という内容が出てきたら、改善できると判断した内容については看護師長さんや看護師さんに積極的に提案するようにしました。

私が「汚れ役」を引き受けた理由はもう一つあります。
先ほどお話したように、私は肝心なことは他人に言えない性格でした。
なぜなら「他人に言うぐらいなら自分が我慢すればいいだけ」という考えで今まで生きてきたからです。

でもそれは大きな間違いと気づかされました。呼吸困難で苦しんでいる息子を目の前にした時、

「私が言わなければ息子がずっと我慢することになる。」
「私が我慢するのはいいが、息子を我慢させるわけにはいかない。」
「息子はずっと苦しい思いをさせてきたから、これ以上辛い思いをさせたくない」
「ここは我慢するところではない」
「息子は喋れないから、私が代わりに言わないと」

妻や息子に対する思いが私の性格を変えました。
今までの「他人に言うぐらいなら自分が我慢すればいいだけ」というくだらない考えが音をたてて崩れるのがわかりました。

それからというもの、病院でも思ったこと・感じたことがストレートに言えるようになりました。

時には感情的に言うこともありました。
病院スタッフを困らせたこともあったかもしれませんが、「後悔するよりは言いたいことを言ったほうがいい」という考えに変わりました。
(もちろん、わがままばかり言ったわけではありません。引くところはちゃんと引きました。)

後に仲の良い看護師さんに聞いた話ですが、病棟が変わった時に引継事項にこう書いてあったそうです。
「お父さんが気難しいから注意が必要」
うーん。仕方ない(笑)

それ以降、在宅看護、療育、幼稚園、小学校と誰に対しても思ったことが相手に言えるようになりました。
(もちろん、事前にしっかりと勉強しました。後のブログでまた書きます。)

「思ったこと・感じたことを言う」それは、結局「子供の成長」につながるわけです。

ただ言うだけではわがままにしか受け取られませんが、事前にしっかりと勉強した上で、子供の状況や将来に対する影響も含めて丁寧に相手に話せば、たいてい理解していただけます。
それが相手にとっても良い気づきにもなると思います。

最初に戻りますが、
「世の中のパパ、育児はママだけがするものではありません。夫婦で協力してするものです。」

協力とは何も育児を手伝うことだけではありません。
子供の代わり、そして妻の代わりに悩みを一つでも解決してあげることも協力の一つです。

今からでも遅くありません。
できることから始めてみてください。
少しづつ自分やママの反応が変わっていくはずです。
育児に関われば関わるほど、夫婦で達成感も味わえ楽しいですよ。

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